AIより先に整えたい「情報資産」|これからの会社に必要な情報管理術

この記事はプロモーションが含まれています。

ChatGPTをはじめとするAIの急速な進化に伴い、「AIを導入すべきか」「業務を自動化できないか」と検討する企業が増えています。

一方で、地方の中小企業や個人事業主の中には、

  • 「AIは大企業向けではないか」
  • 「導入には多額の費用がかかるのではないか」
  • 「うちの会社にはまだ早い」

と感じている人も少なくないでしょう。

しかし、本当に重要なのは今すぐにAIを導入するかどうかではありません。

AI時代に価値が高まるのは「必要な情報を、必要なときにすぐ取り出せる環境」を整えておくことです。

「紙の資料」「Excelファイル」「PDFファイル」「担当者しか知らないノウハウ」など、バラバラの形式のファイルがあちこちに散らばっている状態では、人が必要な情報を探すのに時間がかかるだけでなく、将来AIを導入した際にもその性能を十分に発揮しにくくなります。

今回は、高価なシステムを導入する前に今日から始められる、地方の中小企業・個人事業主のための情報資産の整え方を紹介します。


AIは情報が整理されているほど活用しやすい

AIは文章の作成や要約だけでなく、今やファイル検索や情報整理、定型業務の自動化支援など、さまざまな場面で活用されはじめています。

しかし、

  • 情報が紙・Excel・担当者の頭の中などに分散している
  • ファイルの保存場所が部署や担当者ごとに異なる
  • 「最新版」「最終」「最終2」のようなファイル名になっている など

このような状態では、人が必要な情報を探しにくくなるだけでなく、AIも適切な情報へアクセスしにくくなり、期待した結果を得られなくなる可能性があります。AIを効果的に活用するためには、情報そのものだけでなく、情報管理のルールも重要になってきます。

AI時代は「検索しやすさ」が重要になる

これまで企業では、業務システムに決められた形式でデータを入力・管理することが情報活用の中心でした。しかし、近年はAIの発展により、PDFやWord、Excelなど形式の異なる文書も横断して検索・活用できるサービスが登場し、業務で取り扱う情報の範囲が拡大しています。

そこで重要になるのが、

  • フォルダ構成が分かりやすい
  • ファイル名に統一したルールがある
  • 紙資料が文字検索できるPDFファイルになっている
  • 必要な資料へすぐアクセスできる

といった、基本的な情報管理術です。

一見すると昔からある基本的な情報整理のルールですが、これからのAI時代にはその重要性がさらに高まると考えられています。人が探しやすい情報は、AIにとっても活用しやすい情報だからです。

今日から無料で始められる5つの情報整理術

1. フォルダ構成を統一する

年度ごとにファイルを管理するのではなく、顧客や案件ごとにまとめるだけでも、目的の資料を探しやすくなります。

× 悪い例

2024年
 ├ ○○株式会社_見積.xlsx
 ├ ○○株式会社_請求.xlsx
 ├ △△工業_見積.xlsx

2025年
 ├ ○○株式会社_見積.xlsx
 ├ △△工業_請求.xlsx
 ├ □□商店_見積.xlsx

2026年
 ├ ○○株式会社_請求.xlsx
 ├ □□商店_見積.xlsx

このような構成では、

○○株式会社の資料を確認したい

と思っても、年度ごとのフォルダを何度も開きながら目的のファイルを探さなければなりません。

○ 良い例

顧客
 ├ ○○株式会社
 │   ├ 2024
 │   ├ 2025
 │   └ 2026
 │
 ├ △△工業
 │   ├ 2024
 │   ├ 2025
 │   └ 2026
 │
 └ □□商店
     ├ 2025
     └ 2026

または、年度よりも書類の種類で管理したい場合は、次のような構成でも良いです。

顧客
 ├ ○○株式会社
 │   ├ 見積
 │   ├ 請求
 │   ├ 契約
 │   └ 写真
 │
 ├ △△工業
 │   ├ 見積
 │   ├ 請求
 │   └ マニュアル
 │
 └ □□商店
     ├ 見積
     ├ 請求
     └ 写真

重要なのは、「年度で探す」のではなく、「顧客や案件から探せる」状態にすることです。

顧客ごとに関連資料をまとめておけば、見積書や請求書だけでなく、契約書や写真なども一か所で管理でき、目的の資料へスムーズにアクセスできるようになります。

2. ファイル名にルールを設ける

例えば、

2026-07-19_見積書_○○株式会社.xlsx

といったように、「日付」「内容」「顧客名」をファイル名に含めるだけでも検索性は大きく向上します。

3. 紙資料は文字検索できるPDFで保存する

紙をPDF化するだけでは検索できません。

OCR(文字認識)を利用して文字検索できるPDFとして保存することで、後から探しやすくなります。

4. 「担当者しか知らないこと」を文章に残す

会社には、

  • なぜこのExcelを作ったのか
  • この計算式を変更してはいけない理由
  • 特定の取引先だけ処理方法が違う理由

といった、担当者しか知り得ない情報が多数あります。

こうした情報を短い文章でコメントアウトしておくだけでも、引き継ぎや将来の情報活用に役立ちます。

5. 今日作る資料からルールを統一する

過去数十年分の資料を一度に整理しようとすると、ほぼ間違いなく途中で挫折してしまいます。

大切なのはいきなり完璧を目指すことではなく、今日から作成する資料からでもルールを統一して、少しずつ情報資産を蓄積していくことです。

情報は「保管するもの」から「活用するもの」へ

これまで多くの企業では「資料を残しておくこと」が情報管理の目的でした。

しかし、AIや検索技術が発達したこれからの時代は「必要な情報をすぐ取り出し、活用できること」への価値がさらに高まっていくでしょう。

そのためには、特別なAIシステムを導入する前の段階で、

  • フォルダ構成を見直す
  • ファイル名を統一する
  • 紙資料を検索できる形で保存する
  • 業務の背景やノウハウを少しずつ記録する

といった基本的な情報管理術が重要になってきます。

日々の蓄積された情報資産は、人間にとって業務改善に役立つだけではなく、AIにとっても活用しやすい土台となるはずです。

5年後、10年後に新しいAIが登場しても困らない会社は、情報を大切にしてきた会社です。AIへの投資を考える前に、まずは自社の情報資産を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。

おすすめリンク